花見山公園園主・阿部一郎さんのご逝去を悼み、謹んでお悔やみを申し上げます。
阿部さんは、先代の伊勢次郎さんとともに山を開墾して花木を植え始め、昭和34年に「花見山公園」と名づけ開園して以来、50年以上にわたり花木畑を一般の人々に開放してきました。阿部さんが「美しい山を多くの人に見てほしい」という思いから丹精込めて育て上げた色とりどりの花々は多くの人々を魅了し、花見山は周辺の花木農家が織りなす美しい風景とともに「福島の桃源郷」として全国に知れ渡るようになり、福島市民の大きな誇りとなりました。
「花は私の人生のすべて」と話していた阿部さん。土をいじり、花と会話をしながら、絶えず自分の生き方を見つめる姿がありました。花見山の魅力は花々の美しさはもちろんのこと、90歳を超えても精力的に山の手入れにいそしみ、花を慈しむ阿部さんの人柄そのものだったのだと思います。
阿部さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
花見山観光振興協議会長 土田 充