花見山観光振興協議会では、8月20日に花見山周辺地域の原風景維持をテーマに、名勝「桜川」で知られる茨城県桜川市において視察研修会を行い、菅野廣男会長をはじめ役員と事務局合わせて15名が参加しました。
午前中は、桜川市役所岩瀬庁舎内で桜川公園の沿革や、地元商工会による桜の保護、育成の取り組み「サクラサク里プロジェクト」の概要について説明を受けました。また、午後には 桜川公園に移動して稲村神社の磯部宮司の案内で公園内の山桜の生育状況を見学しました。
桜川公園の山桜は、大正13年に「名勝桜川」として国の指定を受け、昭和49年には特に貴重な11種類が「天然記念物」の指定を受けましたが、昭和61年に都市計画公園として整備されてからは、山桜の十分な管理が行なわれず、枯死する木や病気に罹っている木が多数放置されていたそうです。
しかし、これに危機感を持った桜川市岩瀬商工会青年部の有志が平成17年に「サクラサク里プロジェクト」を設立し、園内に750本ある桜を一本ずつ調査してデータ化、それをもとに桜の保護・育成に取り組むようになってからは市民の関心も高まり、公園の桜を守り育てる気運も高まっているようです。
花見山周辺地域の風景は、十数件の地元花卉生産農家の花畑で織り成されており、市所有の都市計画公園である桜川公園とは成り立ちが異なりますが、地元商工会を中心としたみなさんの地道な努力が桜川公園の美しい風景を育んでいる様子は、花見山観光振興協議会が環境部会を中心に行なっている原風景維持の活動とも重なるものがありました。
いずれにしても、地元のみなさんの理解と協力が魅力ある観光資源の維持には不可欠であることをあらためて実感する視察研修となりました。